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『ゲルマニア』

史料集
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概要

『ゲルマニア』は、ローマの歴史家タキトゥスが紀元98年に執筆した書物です。

この書物は、ゲルマニア地方の風土や住民の慣習、性質、社会制度、伝承などについて記述されています。

ちなみにゲルマニアとは、現在のドイツ、オランダ、ポーランド、チェコ、スロバキア、デンマークにまたがる地域を指します。

歴史的背景

ローマ時代、ゲルマニアはローマ帝国の外縁に位置し、ローマ人にとって大きな脅威となっていました。

特に紀元9年のトイトブルクの戦いで、ゲルマン人がローマ軍を大敗させたことは有名です。

この戦い以降、ローマはゲルマニアへの侵攻を断念し、ライン川を境界として防衛を固めました。

文化的背景

ゲルマニアの文化は、ローマとは異なる独自のものでした。

ゲルマン人は純粋な血統を持つ土着民族であり、青い目、赤みがかった髪、大きな体を特徴としています。彼

らは家畜の多さを誇り、戦士としての勇敢さを重んじました。

また、ゲルマン人は一夫一婦制を採用し、結婚持参金に相当するものとして牛馬や武器を贈る習慣がありました。

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主な登場人物

『ゲルマニア』には特定の登場人物は登場しません。

しかしタキトゥスはゲルマン人の部族やリーダーについて詳しく記述しています。

スエビ族、カッティー族、テンクテリ族などの部族が登場し、それぞれの特徴や戦術について述べられています。

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著書の内容

ゲルマニアの土地と人々

タキトゥスは、ゲルマニアの地理的特徴や住民の外見について詳しく記述しています。

ゲルマニアは広大な森林と湿地帯が広がる地域であり、住民は青い目、赤みがかった髪、大きな体を持つとされています。

ゲルマニアの社会制度

ゲルマン人の社会制度は、王が血統で選ばれ、将軍は勇敢さで選ばれるという特徴があります。

また、重大な問題がある時は部族全員が集まって会議を開き、死刑を言い渡す権利を持つなど、民主的な要素も含まれています。

ゲルマニアの風習と習慣

ゲルマン人は、戦争がない時は食べて寝ることが多く、家を密集させずに空き地を設ける習慣がありました。

また、酒の席で論争することもよくあり、賭博を真剣に行い、自分自身を賭けて奴隷になることもありました。

ゲルマニアの戦争と戦士

ゲルマン人の兵力の主力は歩兵であり、フラメアという手槍を使いました。

彼らは戦争を好み、平和が続くとわざわざ戦争している国を探しに出かけることもありました。

ゲルマニアの宗教と信仰

ゲルマン人は、ローマ神話でいうマーキュリー(ゲルマン神話のヴォータン)を崇拝し、馬を使った占いを重視しました。

また、神の中ではヴォータンを最も崇拝し、重大な問題がある時は部族全員が集まって会議を開きました。

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まとめ

『ゲルマニア』は、ローマの歴史家タキトゥスがゲルマン人の風土や習慣について記述した貴重な書物です。

この書物を通じて、ゲルマン人の社会制度や風習、戦争の様子などを知ることができます。

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